大槌刺し子
大槌の元気なお母さんから
ひと針ずつ、想いを込めて。
刺し子のみやびふきん。箱膳や供え物台、ティーポットにかけるなど、飾りふきんにお使いください。少しくたびれてきたら、お皿を拭くふきんとして、そして、最後は台拭きとしてお使いください。
ひと針、ひと針、刺し子をしたふきんのことを「花ふきん」といいます。晒(さら)しにさまざなま美しい模様を刺すことで、布を、長く大切に使えるようにしたものです。東北地域では、昔、女の子がいちばん初めに覚える針仕事が、花ふきんを作ることだったそうです。また、花ふきんは、お母さんがお嫁に行く娘に持たせる花嫁道具の一つでもありました。みやびふきんを彩るのは、「変わり花十字」という名前の刺し子柄です。刺し子では、「十字」で花模様を表現します。規則的に花模様を刺すことで、華やかさとともに布を丈夫にする役目を果たしています。
大槌刺し子の花ふきん「みやびふきん」は、仕立てから刺し子まで一つ一つ職人の手によって作られています。手仕事とは思えない針仕事の精緻さと美しさが目を惹くだけでなく、手間をかけ、人の手で作り出された独特の美しさと温かみが伝わってくる一品です。ふきんを彩る糸には、草木染めの糸を使用しています。丁寧な手作業で染められた草木染めの糸は、上品で心落ち着く色合い。ログウッドブルー、ベージュグレー、ラベンダーパープルの3色をご用意しています。また、生地には、安全性に配慮したノンホルマリン工程で製造された晒しを使用しており、生成りの自然な色が特徴です。
このみやびふきんが、少しでも長く、みなさんの心豊かな生活に彩りを添えることができることを願っています。
<大槌刺し子プロジェクト>
東日本大震災により、町や大切な人、家、仕事を奪われ、綻んでしまった大槌という町を「刺し子」を通してもう一度、繕い補強し、みんなが誇れる美しく、たくましい町にしていきたい。2011年6月、大槌町発、一歩を踏み出した女性たちによるプロジェクト。避難所生活で仕事や家事などの役割を失ってしまった女性たちが、「何かをしたい」という思いからはじまったのが、避難所とういう限られたスペースで、針と糸、そして布さえあればできる「刺し子」の制作でした。
刺し子は、かつて貴重だった布地を繰り返し補修し、長く大切に使う生活の過程で発達した文化。特に東北では、厳しい寒さを凌ぐために、布を何枚にも縫い重ねて保温をする独自の技術が広まり、時代の流れの中で形を変え、糸目を重ねて美しい模様を描き出すものへと変化をしてきました。
もともと収入を得るための仕事ではなく、母が大切な家族のことを思い施した手仕事である刺し子。お母さんたちが生きがいを見つけ、元気に輝けば、家が明るくなり、地域が変わる。岩手県大槌町の女性たちが日本の伝統手芸である「刺し子」を、布地の上にひと針、ひと針ほどこすことで、手仕事のぬくもりを伝えています。
作り手 | 大槌刺し子 |
産地 | 岩手県大槌町 |
サイズ | 縦約36×横約33.5cm |
素材 | 綿100% |
お手入れ | - |
ご注意 | - |
HP | https://sashiko.jp/ |