東北にゆかりのあるクリエイター
東北にゆかりのあるクリエイター
青森県
南部裂織工房 井上澄子
「綿」は寒冷地での栽培が難しく、輸入原料があまりなかった時代の東北では、高級品として大切にされてきました。着古した服を裂き、もう一度織る「裂織(さきおり)」は、そんな時代背景から生まれた青森県南部地方の手仕事です。
「南部裂織 kofu」は青森県伝統工芸士の井上先生が大事にしている100年前に織られた裂織のコタツ掛けがモチーフに。タータンチェックのように配色されており、タイムレスに暮らしに馴染む、モダンなテキスタイルのシリーズです。力強く織り込まれた裂き織りは、機械を使った量産品には生み出せない、手織りならではの"みっちり感"があり、頑丈なため普段遣いににぴったりです。厚手でゴワゴワとした手触りは、日々を共に歩むほど味わいが増し、手に馴染んでいく裂き織りの変化を楽しむことができます。
青森県
写真家・田附勝
装飾 = デコレーションを施されたトラック、通称「デコトラ。」
日々の生活に欠かせないものたちを運ぶトラックを、豊かな発想とたしかな技術でもって飾り込むドライバーたち。飾りそのものが彼らの生き様でもあった。
写真家・田附勝(たつき まさる)さんは、2007年にデコトラを撮影したシリーズ「DECOTORA」でデビューを果たしました。デコトラで始まった縁を辿って、東北各地や縄文土器などの撮影。 青森県八戸市は、デコトラ発祥の土地と言われ(起源については諸説ある)、田附さんが「魚人」を撮影した場所です。デコトラで写真家としてのキャリアをスタートした田附さんは、八戸市美術館のリニューアルオープンの展覧会に向けて再度デコトラを撮影することとなりました。
秋田県
木版画家 池田修三
池田修三(いけだ・しゅうぞう)さんは1922年秋田県にかほ市象潟町生まれ。2004年に82歳で死去するまで、情緒あふれる子どもたちの情景やセンチメンタリズムを感じる作品を創り続けました。
1980年代に秋田相互銀行のカレンダーや通帳、NTTや日本生命などの企業カレンダー、テレホンカードなどに採用された池田さんの作品。これらは秋田の人々の日常の中で脈々と愛され続け、今では日常や暮らしの中に溶け込み、やさしく佇んでいるような存在となっています。地元ではお祝い事で池田修三作品を贈り合う習慣があり、多くの民家で飾られている光景を見ることができます。
秋田県
デザイナー 澁谷 和之
澁谷 和之(しぶやかずゆき)さんは1980年生まれ、秋田県美郷町出身。東京の広告代理店勤務を経て、地元美郷町にて「渋谷デザイン事務所」として独立。実家の畑で農業を営みつつ、商業デザインに携わります。
普段は秋田(東北)を中心に、秋田(東北)らしいデザインとは何なのかを模索しながら、農業をはじめ、日々さまざまにデザイン活動をしています。
何気ない日常において大切にされるべき豊かさや価値観が180度ひっくり返ろうとしている今、いよいよ首都圏集中型のデザインから、地域に根ざした地方のデザインへの意識転換の時と信じて、「秋田デ、~秋田で、デザインするということ~」の一冊を、秋田から発信しています。
山形県
山形ビエンナーレ2018
「山形ビエンナーレ」は、東北芸術工科大学が主催し、山形市で2年に1回開催する、現代アートのフェスティバルです。
2018年の開催テーマは「山のような」。東北の暮らしと地域文化への、深い共感や鋭い洞察から、現在の山形を表す(=山のような)作品を提示すること。そして、この芸術祭の制作過程において、山形の過去・未来に光をあてる創造的なアイデアや協働をたくさん(=山のように)生み出していくことを目指しました。郷土が生んだ世界的な絵本作家として知られる荒井良二芸術監督のもと、古くてあたらしい「みちの(お)く」を、ゲストアーティストと地域のみなさまとともに、色彩ゆたかに物語っていきます。
2018年はマスキングテープ「mt」を展開しているカモ井加工紙、東北芸術工科大学内のギャラリーショップ TUAD STOREとの連携企画により、期間限定のmt展示・販売会「mt store at TOHOKU UNIVERSITY OF ART & DESIGN」が開催され参加アーティストの作品が販売されました。
東北
NE6 TOHOKU BUNGU LAB.
NE6 TOHOKU BUNGU LAB.(NE6) は、東北の文房具販売店で結束し、「東北の魅力を文房具をとおして発信する」をコンセプトに2019年からスタートしました。
東北に興味を持ってもらえるような商品を制作し、2020年から山形在住のイラストレーター mizutamaさんとコラボした商品を展開するなど活発な活動をしています。
いつだってものが遅れてくる東北。時々だけど、1歩前に。東北にも面白くて良い文具店がたくさんあることを知っていただければ幸いです。
◎mizutama さん
本名、田辺香純。イラストレーター・消しゴムはんこ作家。
2005年より消しゴムはんこを 作り始め全国でワークショップなどを開催 。2012年よりイラストレーターとしても活動を始める。著書多数。インスタグラムのフォロワー数は約 36.7万人。