〈デコ屋敷大黒屋 腰高トラ〉

三春張子のひとつの腰高トラ。
威嚇するような姿勢に大きく見開いた目と口。
そして立派な髭が特徴。
干支の寅とはべつに、数百年前からつくられていたといいます。

「千里行って千里帰る」
そんなトラの習性から、
戦時中は出征した兵隊が
無事ふるさとへ戻ってくるようにと
願いを込めて飾られていました。

現在では東日本大震災後、
さまざまな事情から故郷へ戻れずにいる方が
早く戻れるように、という思いも込められているそう。

福島県郡山市高柴地区が発祥の三春張子。
張子ですが伏見人形や堤人形などの土人形の影響を
受けたとみられる作品が多く残っています。